2019 年 77 巻 Supplement 号 p. S4-S14
【はじめに】平成29(2017)年度~平成30(2018)年度に厚生労働省から委託を受け,管理栄養士・栄養士養成のための栄養学教育モデル・コア・カリキュラムの作成を行った。
【事業内容】平成29年度事業では親会議,学会内検討会議,3つのワーキンググループを設置し,教育課程の実態把握,管理栄養士・栄養士のめざす姿,組織幹部に必要な資質・能力等の調査を行い,他の医療職のモデル・コア・カリキュラムを参考に,管理栄養士・栄養士の期待される像(キャッチフレーズ)と大項目案を作成した。平成30年度事業では親会議,全体調整会議,管理栄養士部会,栄養士部会,大学院部会を設置し,項目間のつながりを重視しながら,中項目,小項目,学修目標等を決定した。
【事業成果】管理栄養士・栄養士のキャッチフレーズを「栄養・食を通して,人々の健康と幸福に貢献する」とし,大項目を,A管理栄養士・栄養士として求められる基本的な資質・能力,B社会と栄養,C栄養管理の実践のための基礎科学,D食べ物をベースとした栄養管理の実践,Eライフステージと栄養管理の実践,F疾病と栄養管理の実践,G総合実習・統合実習,H栄養学研究とした。管理栄養士・栄養士共通で大項目を位置づけた全体図(概要)を作成し,学修の系統を示した。
【結論】管理栄養士・栄養士の資質向上のために,各養成施設で本モデル・コア・カリキュラムの活用が進むことを期待する。