2015 年 9 巻 1 号 p. 47-53
全国で活動している介助犬は74頭(2015年8月現在)と未だ十分に普及しているとは言えず、理由の一つとして障害当事者の認知度の低さが考えられる。より若年者に自立や社会参加の手段の一つとして介助犬という選択肢を提供することで未来の介助犬使用者の発掘にもつながるのではないかと考え、将来介助犬使用者になり得る生徒がいる特別支援学校(肢体不自由)の教員を対象に介助犬の認知度についてアンケート調査した。結果、メディア等により介助犬は聞いたことはあるが正しい理解や具体的なイメージを持っていない教員が多いことが明らかになった。今後の啓発方法としては、介助犬を正しく知って貰えるように、介助犬総合訓練センターでのイベントの開催に限らず、特別支援学校向けの資料の作成・配布、特別支援学校へ出向いてのデモンストレーションや使用者による講演といった自分の目で見たり聞いたりできる機会の提供が必要であると考えられた。